6次産業化・農商工連携については、「鳥取県農業生産額1千億円達成プラン」の重点推進項目に位置付けられているほか、「鳥取県元気づくり総合戦略」においても推進していくこととしている。
【鳥取県元気づくり総合戦略】
■6次産業化・農商工連携の推進、高付加価値商品の開発
・加工業務用野菜の生産、生産から加工・販売までを一気通貫で取り組む直売・農家レストラン整備など、付加価値を創出する6次産業化を推進します。
・その際、加工ミッシングリンク(一次・二次加工が県内で行われていない状況)を解消し、付加価値を県内で確保します。
・県内進出した食品加工工場に、県内農畜産物を供給する体制を整備するなど、農商工連携を推進します。
■重要業績評価指標(KPI)
・6次産業化事業及び農商工連携事業の取組累計数
・6次産業化にかかる農業・水産加工品及び直売所の販売金額
【6次化・農商工連携を進める上での主な課題】
■6次産業化に取り組む農林漁業者の人材育成
・農林水産業経営の展開方法として6次産業化の取組を志向する農林漁業者は増えつつあるが、当該取組では商工業者の事業活動と競合する部分があるため、商品開発、販売戦略、経営管理等に対して高度な知識・技術が必要となる。
■新規事業への投資リスク
・6次産業化に対する認知度は広がりつつあったが、加工・販売分野への新規投資に踏み切れない農林漁業者が多く、6次産業化プラン数は伸び悩んでいた。
・平成27年度に小規模な取組を支援する補助制度「スタートアップ型」を創設したほか、掘り起こし対策として「初めての6次産業化バックアップ事業」を新設し、一歩めを後押しした。
<「6次産業型」「農商工連携型」の新規プラン数の推移>
H23:12件、H24:8件、H25:7件、H26:8件、H27:6件、H28:4件、H29:6件
<スタートアップ型(H27〜)の実績>
H27:5件、H28:5件、H29:1件、H30:4件(予算額に達し募集終了)
<初めての6次産業化バックアップ事業(H27〜)の実績>
H27:7件、H28:8件、H29:なし、H30:2件(見込み)
■県内加工業者の不足
・原料から最終製品に至るまでの間に、一部の加工業務が県外で行われるなど県内加工業者の不足により「加工ミッシングリンク」が発生。すでに県外に流出している食品加工を県内に切り替えるには、加工技術の確保や多額の設備投資がネックとなっている。
■国際認証取得に伴うハード整備の支援制度がない
・加工食品等の輸出に当たっては、HACCP、ISO、FSSC、ハラルなどの国際認証取得がポイントとなるが、認証取得のために必要な施設の改築・修繕を支援する制度がない。