これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 夏秋トマト
・新品種‘りんか409’はこれまで問題となっていた裂果や着果不良が起こりにくく高品質多収であり、県内主要産地において全面導入に至った。また、薪ストーブの夜間燃焼により慣行の前後各2ヶ月の作型延長が可能となったが、無加温ハウスでの作型限界は未解明。
2 白ネギ
・200穴セルトレイ直置き育苗の機械移植への実用性を確認。1穴1粒越冬大苗疎植栽培により収穫期の大幅に前進化し7月中旬収穫が可能となるが6ヶ月の育苗期間は長く実用的ではないと考えられた。
3 ブロッコリー
・初夏取りの安定化について、極早生品種の遅植えと施肥改善及びトンネル被覆による収穫時期前進効果を確認した。高温期出荷作型の限界が7月中旬及び9月中旬であることを確認した。
4 新規品目
・アスパラガス適品種として‘ゼンユウガリバー’を選定した。9〜10月どりトルコギキョウ栽培について育苗期間の低温により抽苔が安定し草丈が十分に確保できることを確認した。
これまでの取組に対する評価
外部評価の結果
評点 12.5 判定 ◎(評点9以上で試験実施)
主な意見
・‘りんか409’で農家収入が増えているのはよいこと。
・問題点の把握とその解決法の見通しが的確で研究の成果が期待できる。
・中山間地は稲作も限定的なため多品種少量生産による収益は非常に重要である。
・平坦地と違う気象条件を生かし、中間産地に後継者が生まれるような生産技術の開発に期待する。
<自己分析>
・夏秋トマトの各種生理障害はかん水施肥技術の確立により回避できる可能性がある。
・白ネギ越冬大苗育苗では通常6ヶ月の育苗期間を要するため、本県で確立した直置き育苗法を活用して早期に大苗が育成できる方法について検討を加えることとした。