これまでの取組と成果
これまでの取組状況
〈山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館のこれまでの取り組み〉
平成18年度に博物館に附置(同8月に専任学芸員(海洋生物)を配置)され、平成22年4月24日に、「山陰海岸ジオパーク構想」を踏まえ、リニューアルオープンした。平成28年4月から知事部局へ所管換えとなった。
【資料収集研究】
海洋生物を中心とした調査研究を行っており、平成29年度は鳥取大学をはじめ、東京大学や和歌山県立博物館などと協同で海洋生物の調査やジオパークエリア内の地質、地震の研究などを継続実施している。
また、漂着したダイオウイカの調査等を行い、その一部を資料として収集した。
【展示資料】
平成22年4月のリニューアルオープンにより、日本海形成に伴う地形地質の紹介、浦富海岸や鳥取砂丘の地元の地形地質の紹介、山陰海岸の海の生き物の展示、日本海海底地形の紹介、体験コーナーの設置などを行い、子どもから大人まで楽しめるように展示の工夫を行ってきた。
トピック&ニュースのコーナーでは、日本海に生物研究の紹介や岩美町の鉱山鉱物の紹介や学芸員の調査研究成果であるウミクワガタの研究等を紹介している。
平成27年度にはダイオウイカを展示、平成28年度にはデジタル地球儀を導入するなど、来館者の増加に努めている。
今年度の夏休みには、休憩コーナーに自由研究の図書コーナーを設け、自由研究の相談にも積極的に対応した。
【教育普及講座】
徐々に講座の回数を増やし、多くの方に野外観察や自然体験講座を体験していただいている。
平成27年度 6講座
平成28年度 13講座(知事部へ所管換え)
平成29年度 16講座
平成30年度 18講座
また、外部講師を招き、講演会や講座も開催することで、来館者の増加につなげている。
これまでの取組に対する評価
磯の生き物図鑑づくりや山陰海岸ジオハイキング、星空観望会など、普及講座の実施回数を増やしたり、ジオパークやトレイル関係イベントの開催、新たな展示物の効果等もあり、来館者数も減少気味であったが平成28年度から増加傾向に転じた。
【入館者数の推移】
<年間> (上半期:4〜9月)
・平成21年度 10,255人 (8,233人)(リニューアル前)
・平成22年度 39,084人 (25,562人)(リニューアル後)
・平成23年度 34,012人 (23,465人)
・平成24年度 31,846人 (20,062人)
・平成25年度 30,415人 (19,686人)
・平成26年度 26,064人 (18,043人)
・平成27年度 19,957人 (12,391人)
・平成28年度 23,875人 (14,800人)(知事部局所管換え)
・平成29年度 23,170人 (16,115人)
・平成30年度 (15,821人)
※平成30年度上半期の来館者の約51%の方が3D映像を視聴
◆教育普及講座では、磯の生き物図鑑づくりなどは大変人気で、定員をオーバーする申込がある。山陰海岸ジオハイキングや星空観望会も、地元では定着しつつある講座で、一定の申込があり、リピーターも多くある。今後、新たな講座を展開し、より多くの方に参加していただけるように工夫していく。
◆3D映像は3作品上映しているが、いずれも好評である。定期上映だけでなく、臨時上映も多く行っており、来館者のニーズに応えている。
・平成25年1月 「大地と海の物語」上映開始
・平成26年3月 「神秘と命の物語」上映開始
・平成29年4月 「大地と人の物語」上映開始
◆展示資料は常設展示なので、あまり変化がないが、中国語のキャプションを加えるなど、インバウンド対応も行っている。今後は、体験コーナーなどで新たな教材教具などを開発し、リピーターが飽きない工夫を検討していく。