生活環境部 水・大気環境課の工程表
基本的事項
所管組織、所管責任者
部局名 | 部局長名 | 所属名 | 所属長名 | 職員数 |
生活環境部 | 部長 中山貴雄 | 水・大気環境課 | 金涌孝則 | 17 |
組織ミッション
安全で快適に暮らせる水・大気環境づくり
・快適な水環境の確保
・良好な大気環境の確保
・生活排水処理の普及
1.政策内容と目標
(1)政策内容
三大湖沼の浄化と利活用の推進
(2)長期的目標
政策項目(アジェンダ) | 将来ビジョン | 環境イニシアティブプラン | アクションプラン(教育振興基本計画) | その他 |
○
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○
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○
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○
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●政策項目
アジェンダ | 政策項目 |
X 彩り、輝き - 鳥取の誇り | (@-1,2,3に続いて) また、中海や湖山池などの水質改善や、地球温暖化を防ぐ森林整備、共生の森や里づくりなどに取り組むとともに、ごみリサイクル率30%を目指します。【このうち、中海や湖山池の水質改善について】 |
●将来ビジョンの取組の方向性(該当所属のみ)
番号 | 大項目 | 取組みの方向性 |
1 | V【守る】鳥取県の豊かな恵み・生活を守り、次代へつなぐ | C県民、NPO、行政等の全ての主体が連携して、三大湖沼の水質の改善、美しい水辺環境の回復に取り組み、その水質を環境基準に近づけます。 |
●環境イニシアティブプラン
番号 | 目標 | 施策 | 具体的な目標 |
1 | 【5 自然共生】自然がもたらす恩恵を持続的に享受できる健全な自然生態系の確保 | 5-1 三大湖沼の浄化と利活用の推進 |
○流入汚濁負荷の削減では、生活排水対策として、下水道・浄化槽等の整備や、工場・事業場排水の監視を 行います。
○農地・自然地域対策では、各湖沼の取り組み地区において、環境にやさしい農業の普及を図ります。
○湖内浄化対策では、中海で海藻刈りを行うほか、湖山池では覆砂・浚渫等を行います。
○自然浄化機能の活用では、湖山池での汽水湖化による生態系のモニタリングを強化し、希少野生種の保全を行います。
○地域住民等の協力確保と環境学習の推進では、各湖沼ともこどもを中心として五感による環境調査等の環境学習やシンポジウムを開催します。
○調査・研究では、中海で流動・底質・窪地調査の評価を行い、より効果的な対策の文献調査等を行うとともに、湖山池では生態系モニタリング等について、有識者と連携して取り組みします。 |
●所属で設定する長期目標(設定がある場合のみ)
三大湖沼(中海、湖山池、東郷池)の水質改善を進めるなど、保全・再生を図り、その利活用を推進します。
(3)今年度の目標
◆中海
○水質改善
・島根県、国土交通省(出雲河川事務所)と連携し、第6期水質保全計画を策定します。策定にあたっては、これまでの窪地や底質調査(H24-25)、米子湾流動の調査結果(H24)を分析しつつ、汚濁機構の 解明と効果的な対策となるよう進めます。
○利活用
・島根県と連携し、ラムサール条約登録湿地「中海・宍道湖」で活動するこどもたちの交流等を中心とする利活用策の更なる強化を図ります。
・海藻回収による資源循環(堆肥化)事業は、民間等との取組みを支援し、より効果的なものとなるよう取組みします。
◆湖山池
○水質改善
・汽水化事業は、将来ビジョンで定める塩分濃度の範囲内で管理します。ヒシ、アオコを抑制し、ヨシ等の水生植物が健全に生育し、フナ・コイ等も生育できる環境となるよう取り組みします。
・生態系(水生植物、プランクトン、昆虫、鳥類等)の調査、溶存酸素連続観測など、モニタリングを強化・継続するとともに、希少野生種の生息するため池等の保全を継続します。
・将来ビジョンや水質管理計画の推進と進捗を管理するとともに、地域住民等へ積極的な情報発信を行います。
○利活用
・鳥取市と連携し、地域住民等との意見交換を充実させ、情報発信を強化するとともに、湖山池プラザ等ではシンポジウムや環境教育の機会を提供し意識醸成等の充実を図ります。
◆東郷池
○水質改善
・湯梨町と連携し、環境にやさしい農業の普及や、観光客等への顧客満足度を調査した結果を利用して、新たな環境指標の策定を行います。
○利活用
・湯梨浜町と連携し、池離れが懸念されるこどもたち等を対象として湖岸学習、町民等を対象として「愛らぶ東郷池シンポジウム」等の池に親しむ機会を提供するとともに、町の未来創造会議イベント等と併催による相乗効果を図り、意識醸成等に務めます。
2.測定指標
指標1
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 中海:5.3mg/l | 中海:5.4mg/l | 中海:5.1mg/l
・透明度(米子湾) 2.0m以上
・五感指標 良好(調査10地点全て) | 中海:5.6mg/l | 中海:5.1mg/l
・透明度(米子湾) 2.0m以上
・五感指標 良好(調査10地点全て) |
時点 | 平成22年度末 | 平成24年度末 | 平成26年度末 | 平成25年度末 | 平成30年度末 |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
アジェンダ 環境イニシアティブプラン その他計画等 | 第6期中海水質保全計画(H26〜30) | |
指標2
指標名 | 指標の分類 |
湖山池の水質(COD値、透明度) | 成果指標 |
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 湖山池:6.5mg/l
・透明度 0.56m | 湖山池:6.1mg/l
・透明度 0.83m | 湖山池:5.5mg/l
・透明度 1.0m以上 | 湖山池:7.9mg/l
・透明度 0.75m | 湖山池:5.5mg/l
・透明度 1.0m以上 |
時点 | 平成22年度末 | 平成24年度末 | 平成26年度末 | 平成25年度末 | 湖山池:平成33年度末 |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
アジェンダ 環境イニシアティブプラン アクションプラン その他計画等 | 第3期湖山池水質管理計画(H24〜33) | |
指標3
指標名 | 指標の分類 |
東郷池の水質(COD値) | 成果指標 |
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 東郷池:5.5mg/l | 東郷池:6.1mg/l | 東郷池:4.5mg/l | 東郷池:5.8mg/l | 東郷池:4.5mg/l |
時点 | 平成22年度末 | 平成24年度末 | 平成26年度末 | 平成25年度末 | 東郷池:平成27年度末 |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
アジェンダ 環境イニシアティブプラン その他計画等 | 第1期東郷池水質管理計画(H18〜27) | |
3.目標を実現するための主要事業・主要制度
番号 | 主要事業・主要制度 | 事業概要・スケジュール |
1 | 県内三大湖沼〔中海・湖山池・東郷池〕の浄化対策推進事業 (トータルコスト予算額70532千円) | 県民の貴重な資源である中海、湖山池、東郷池の豊かな自然や恵みを次世代へつないでいくために、湖沼の「水質浄化」、「自然再生」、「賢明利用」を目的とした各種施策を展開する。
◆中海
○第6期水質保全計画 H26.4〜
○中海水質浄化対策技術調査 H26.4〜
○海藻刈りによる栄養塩循環システム支援 H26.5〜
◆湖山池
○水質テレメータ観測、環境モニタリングの強化・継続 H26.4〜
○湖山池会議・環境モニ委員会の運営体制を充実 H26.4〜
○将来ビジョンに係る地域住民等との意見交換、検証(プレミアムサロン) H26.5〜
○シンポジウム、淡水性生物保全(ビオトープ構築)
◆東郷池
○アクションプログラムの推進
◆共通
○環境にやさしい農業の普及啓発 |
2 | 【鳥取・島根連携】ラムサール条約普及・啓発事業 (トータルコスト予算額9232千円) |
○合同シンポジウム・年1回開催
○ワイズユース読本等の作成
○こども・ラムサール交流
・中海・宍道湖のこどもたちを佐賀市(有明干潟)へ派遣する。有明干潟は登録前に水鳥公園を訪問・視察(4/5-6)
○中海・宍道湖情報館
・イベント情報等の配信や提供
○中海一斉清掃
・環境月間である6月の第2日曜日に実施(平成26年度は6月8日(日)、開始式は境港市)
○H27の登録10周年イベントに向け、企画・立案検討 |
3 | 中海水質流動会議等運営事業 (トータルコスト予算額6633千円) |
○鳥取・島根両県、沿岸市町及び国で構成する会議の運営、中海の水質改善策の評価・検討
○鳥取・島根両県の県議会議員等及び関係自治体で構成する協議会の運営、国への要望活動 |
4.評価
■最終評価(年度末時点)
進捗評価 |
△(やや遅れ) |
達成度の評価 |
6 |
評価理由 |
・水質基準値は未達成ではあるものの、各種調査、浄化対策、普及啓発に係る事業等は、おおむね予定どおり進捗しているため。
・中海はH27.3月に第6期水質保全計画を策定して新たな浄化対策等を進める。湖山池はH24.3月から汽水化をスタートしており、H24.25年度は塩分管理ができず魚斃死等も発生したが、H26年度は目標どおりの塩分管理を達成した。
・ただし、水質等は悪化しており、さらなる浄化対策が必要である。 |
H26年度の取組 | 成果 |
・県内三大湖沼〔中海・湖山池・東郷池〕の浄化対策推進事業 | (中海)
○底質調査は、調査は終了したが、データ整理や分析・評価等を行い、窪地等の影響調査等も進めている。○米子湾の浄化対策を進めるため、H26年度は有効な技術調査を行い、H27年度に実証試験に着手する。○島根県と連携して、新たな水質保全計画を策定したので、これに基づき、モニタリング強化等を行い、より効果的な対策を検討したうえで、対策に取組みする。○民間団体が実施した海藻刈りを支援した。
(湖山池)
○汽水湖化の取組みに係る水門操作の確立は試行錯誤で取組み中ではあるが、冬季の塩分下降 の目標は達成した。今後は、夏季の潮位上昇による塩分濃度を抑制する操作の確立に取組む。(塩分濃度抑制及び溶存酸素確保のバランスを図る)○潮風害は周辺住民に対する防潮ネット等の対策を講じた。○将来ビジョンシンポジウム、推進委員会等で住民の意見聞取りを行った。
○各種モニタリング及び環境モニ委員会と湖山池会議は、定期的に開催し、情報共有や適時に対策を講じることができた。
(東郷池)
○環境にやさしい農業は町、農林部局と連携して、普及啓発ができた。○愛らぶ東郷池・夏編・冬編では、小・中学生及び高校生の体験学習や発表など、町と連携して成果のあるものが開催できた。
(3湖沼共通)
○環境に優しい農業の普及啓発、みんなで守る湖沼補助金など継続して取組みした。 |
【鳥取・島根連携】ラムサール条約普及・啓発事業 | ○島根県と連携して、リレーシンポジウム年間5回、こども交流事業(琵琶湖との相互交流のほか、千葉県・谷津及び兵庫県・豊岡との宍道湖での交流)など、成果のあるものとなった。
・中海・宍道湖情報館 H23〜 : イベント情報等の配信や提供
・リレーシンポジウム H23〜 : 年5回開催(鳥取・島根×各2回、合同(島根)1回)
・こどもラムサール交流事業 H23〜 : 中海・宍道湖のこどもたちを県外の登録湿地へ派遣
県外の登録湿地等のこどもを招聘して自然観察や交流会等を実施
・中海一斉清掃H18〜 : 環境月間である6月第2日曜日に実施、開始式は両県知事が参加 |
中海水質流動会議等運営事業 | ○鳥取・島根両県、沿岸市町及び国で構成する会議の運営、中海の水質改善策の評価・検討・鳥取・島根両県の県議会議員等及び関係自治体で構成する協議会の運営、国への要望活動など継続して行った。 |
課題 | 今後の取組 |
・県内三大湖沼〔中海・湖山池・東郷池〕の浄化対策推進事業
(中海)6期水質保全計画のロードマップの提示と具体的な対策の推進 | (中海)
・島根県と連携して、6期水質保全計画に基づき、モニタリング強化のワーキングにより科学的な評価・分析、米子湾の直接浄化対策の取組みをする。
・底質調査は、調査は終了したが、データ整理や分析・評価等を継続して実施する。 |
(湖山池)汽水湖化の取組みによる塩分濃度管理、水質改善、生態系の保全、利活用の推進 | (湖山池)
・汽水湖化の取組みに係る水門操作の確立について、夏季の潮位上昇による塩分濃度を抑制する操作確立(水門改修)に向け取組みする(塩分濃度抑制及び溶存酸素確保のバランスを図る)。
・流動を促進し、貧酸素化の抑制を行う実証試験に着手する。
・湖山池会議、モニタリング委員会の意見を反映しつつ施策展開する体制の維持。
・生態系保全のビオトープの造成等を検討する |
【鳥取・島根連携】ラムサール条約普及・啓発事業 | H27年度は条約登録10周年となるので、これまでの交流の成果などを生かして、より交流を活発化するとともに、フェアやシンポジウムを開催して、意識醸成を図る。 |
※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する3月末での進捗を「◎:予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。
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水・大気環境課 所属長名 金涌孝則 電話番号 0857-26-7400