危機管理局 原子力安全対策課の工程表
基本的事項
所管組織、所管責任者
所属名 原子力安全対策課 所属長名 木本 達也 電話番号 0857-26-7873
組織目標
原子力災害による放射線のリスクから「人と環境を守る」ことにより、県民の生命、身体及び財産を保護する。このため、透明性と信頼性の高い原子力行政を進める。
平素は原子力事業所と環境の監視を行うとともに、これらに必要な原子力安全体制と原子力防災体制の整備、住民とのリスクコミュニケーション及び住民への情報提供を行う。また、原子力災害発生時等においては、迅速かつ的確に対処する。
1.政策内容と目標
(1)政策内容
原子力防災対策の推進
■SDGsのゴール
関連なし
(2)今年度の目標
ア 島根原子力発電所に係る原子力防災体制の計画的整備
・原子力災害時に住民が確実に避難所に到達し、避難所を的確に運営できるよう、避難の実効性のさらなる向上を目的とした整備を実施する。
イ 地域防災計画、広域住民避難計画について、より一層の実効性の向上を行う。
・広域住民避難計画の深化と体制の一層の整備を行う。
ウ 島根原子力発電所に対する安全の確保
(ア)2号機に対する的確な対応
✓後段規制(工事計画認可、保安規定変更認可等)の節目節目において、県及び市の関係部局と連携しながら、チェックを行う。
(イ)1号機の廃止措置への的確な対応
(ウ)3号機に対する的確な対応
エ 原子力安全顧問会議の開催
・島根原発に係る原子力防災対策及び安全対策の実施状況、モニタリング評価について、専門的知見による判断及び県民に対する説明の確保等を図る。
オ 原子力防災普及啓発事業や防災専門研修の実施
・広く県民が正しい防災知識を習得できるための島根原子力発電所現地研修会(見学会)や講演会を開催する。
・原子力防災担当職員や消防・警察など住民の安全確保に係る業務に従事する職員の専門的知識・技術等の習熟を図るため、各種教育訓練の受講奨励等を行う。
カ 原子力防災関係資機材の維持管理等
・原子力防災資機材の一括保管及び迅速な展開を可能とする原子力防災支援拠点を整備する。
・原子力災害時において住民の安全確保に必要な防護資機材の適切な維持管理等を行う。
キ 原子力防災訓練の実施
・島根県や関係市、防災関係機関等と連携して、初動対応(緊急連絡対応)や住民避難、緊急時モニタリング訓練、避難退域時検査訓練等を行う。
ク 人形峠環境技術センターに対する安全の確保
・人形峠環境技術センターに係る環境保全協定を適切に運用し、加工事業の廃止措置作業及びウランと環境研究プラットフォーム構想の進捗状況等に対する的確な対応を行う。
測定指標
測定指標なし
目標を実現するための主要事業
番号 | 主要事業・主要制度 |
1 | 原子力防災対策事業 (予算額(事業費)521437千円) |
2.評価
■中間評価(9月末時点)
今年度の取組 | 成果 |
ア 島根原子力発電所に係る原子力防災体制の計画的整備 | ・原子力災害時の住民避難の円滑化のため、道路監視カメラ及びシステム、道路情報板の運用を行った。
・原子力防災支援基地整備を進めた。 |
イ 地域防災計画、広域住民避難計画について、より一層の実効性の向上を行う。 | ・原子力防災訓練の検証結果等を踏まえた地域防災計画(原子力災害対策編)、広域住民避難計画の修正が鳥取県防災会議で了承された(6/20)。
・地域防災計画や広域住民避難計画のより一層の実効性の確保に向けて、船舶を活用した住民避難訓練を行うとともに、原子力防災講演会や現地研修会の開催、「鳥取県原子力防災ハンドブック」の県内全戸配布などの普及啓発を行った。 |
ウ 島根原子力発電所に対する安全の確保 | ・現行の安全協定に基づき行われた中国電力からの平常時の連絡について、市町村・防災関係機関に連絡するとともに、県HPでの情報公開を定期的に行った。
・県地域防災計画や令和3年度のモニタンリグ結果や令和4年度のモニタリング計画について、原子力安全顧問会議(5/23)により専門的知見に基づく意見を伺った。
・中国電力に対しては、引き続き厳しく安全対策を求めるとともに、原子力規制委員会による確認・指導等の状況について注視していく。
・中国電力との安全協定について、立地自治体と同等の内容に改定を行った(4/8)。
・昨年9月に国から説明を受けた島根原発2号機再稼働に向けた政府方針について、国に対して中国電力の安全対策を条件付きで了解したことを伝え、10項目の申入れを行った(3/25〜7/13) |
エ 原子力安全顧問会議の開催 | ・県地域防災計画や令和3年度のモニタンリグ結果や令和4年度のモニタリング計画について、原子力安全顧問会議(5/23)により専門的知見に基づく意見を伺った。 |
オ 原子力防災普及啓発事業や防災専門研修の実施 | ・県民を対象とした原子力防災講演会をオンラインで2回(7/30米子市内、7/31境港市内)開催し、27名が参加した。
・関係自治体の原子力防災・安全担当職員等を対象とした原子力防災基礎研修を2回(7/21米子市内、7/22倉吉市内)開催し、34名が参加した。
・島根原子力発電所現地研修会(見学会)を1回(6/16)開催し、7名が参加した。
・放射線研修会をオンラインで開催(8/1倉吉市、8/8鳥取市)し、33名が視聴した。
・防災関係機関に対し、講演会や研修会等への職員の参加を強く奨励した。 |
カ 原子力防災関係資機材の維持管理等 | ・緊急時にいつでも使用できるよう、資機材の充電・ソフト更新など適切な保守管理を行った。
・内閣府が原子力防災資機材の維持管理のために構築した「原子力防災資機材総合管理システム(NEMS)」への資機材管理・移行を行った。
・資機材の整備・更新等の管理を適切に行った。また維持管理等に係る計画の見直しを検討中。 |
キ 原子力防災訓練の実施 | ・船舶を活用した住民避難訓練について、自治体職員を住民に見立てて実施し、航行中の住民の安全確保等の対応手順の確認を行った(8/9)。
・原子力災害時の避難元地区の住民に、避難計画で予定している避難経路、避難退域時検査会場、避難先施設等を実際に確認していただき、避難計画に対する理解促進等を図る「避難先及び避難経路確認訓練」の実施(9月米子市、11月境港市)に向けた準備を行った。
・2県6市の原子力防災訓練(島根原子力発電所対応)について、島根県、米子市、境港市、実動機関等と連携し、実施に向けた準備を行った。 |
ク 人形峠環境技術センターに対する安全の確保 | ・環境保全協定に基づき、人形峠環境技術センターから運転状況の四半期ごとの報告を受けた(9/1)。 |
課題 | 今後の取組(特に下半期の取組について) |
原子力災害に備えた体制の一層の充実強化 | ・原子力防災対策の計画的な推進
・関係機関との綿密な連携の下、原子力防災訓練の実施に向けた十分な準備の実施。
・広域住民避難計画の更なる実効性の向上及び円滑な初動対応の確保等による防災技術のより一層の習熟
・島根原子力発電所の安全対策の実施状況の確認。2号機・3号機の審査状況の確認、1号機の廃止措置状況の確認。
・人形峠環境技術センターの加工事業の廃止措置計画の審査状況の確認、ウランと環境プラットフォーム構想の進捗状況の確認。 |
※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する9月末での進捗を「◎:予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。