事業費
要求額:1,000千円 (前年度予算額 1,000千円) 財源:単県
事業内容
1 事業内容
成年後見制度を円滑に機能させていくため、県内での仕組みづくりについて検討を行う。
<概要>
【実施主体】県(委託先:鳥取県社会福祉士会)
【財源内訳】単県
【委託経費】平成21年度「成年後見制度推進方策検討事業」で決定された、推進方針に基づき、引き続き制度推進のための仕組みづくり検討・基盤整備等を行う経費。
【事業内容】
| 目 的 | 目指すべき成果 | 委託内容 |
H
21 | ・本県での在り方を、リストアップし、方針を決定 | ・先進地視察による在り方のリストアップ
・検討委員会による方針決定 | ・検討委員会開催
・先進地視察調査
・啓発研修 |
H
22 | ・H21決定方針により、受け皿・隘路等具現化 | ・具現化のための環境整備
・市民後見人養成システムの作成 | ・検討委員会開催
・人材養成機関選定、システム作成
・啓発研修 |
【その他】成年後見制度概要(民法843条)
■対象者:判断能力が十分でない方々(認知症高齢者、知的・精神障がい者など)
■概要:本人に代わって法的に代理や取消をする権限を与えられた成年後見人等が身上監護や財産管理などを行うことによって、本人を保護し、権利が守られるよう支援するもの。
(例)
・本人の預貯金や不動産などの財産管理
・介護、施設への入退所などの生活に配慮する身上監護
2 積算根拠
委託内容 | 額(千円) |
調査研究事業 | 検討委員会(ネットワーク会議)の開催
ニーズ調査の実施 | 348 |
市民後見人育成事業 | 人材養成機関・カリキュラムの作成 | 200 |
啓発研修事業 | 研修会開催 | 360 |
人件費 | 上記事業に係る人件費 | 92 |
計 | 1,000 |
3 事業期間
平成21年から平成22年度(調査・検討期間)
※平成23年度以降権利擁護システムの構築を計画
4 背景・目的
弁護士、司法書士、社会福祉士等専門職による成年後見制度支援機関は県内にいくつか存在しているが、各機関の連携や県内全域での統括などは行えていないのが現状。
今後、高齢者、障がい者の地域移行が進む中、地域で支える体制の整備が益々重要になっており、成年後見制度の整備も必要となっている。
制度促進を図るためには、第三者後見の推進、専門職や当事者の連携、個別の相談・支援などのバックアップ体制整備(成年後見制度だけではなく、虐待等の権利侵害にも対応できる権利擁護システム(例:権利擁護支援センターの設置等)の構築)が必要である。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<目標>
○県内の成年後見制度環境整備
・第三者後見の推進
・県内関係機関の連携強化
・個別の相談・支援などのバックアップ体制整備
(成年後見制度だけではなく、虐待等の権利侵害にも対応できる権利
擁護システム(例:権利擁護支援センターの設置等)の構築
○成年後見制度利用促進
・本人(成年被後見人等)の自己決定の尊重、残存能力の活用
・ノーマライゼーションの実現
(高齢者や障がい者などが、地域で普通に生活できる環境の整備)
・アドボカシーの実現
(本人の身上面に関する利益の主張を補助、または利益を代弁する)
<これまでの取組>
○H12.4.1〜成年後見制度施行
・従来の禁治産や準禁治産制度から改められたもの
○弁護士、司法書士、社会福祉士等専門職による成年後見支援活動
・リーガルサポート鳥取県支部(司法書士)
・成年後見ネットワーク鳥取、倉吉、米子(各種専門職)
・はあとなあ鳥取(社会福祉士)
○H21年度〜推進方策検討事業開始(委託先:県社会福祉司会)
・先進地視察等による、県内の在り方検討
・第三者後見の普及・啓発
<達成状況>
○県内申立件数 H12年度:49件→H20年:246件
(要因)
・制度周知、理解が図られ、申立件数が増加
・高齢者・障がい者の地域移行に伴う申立件数が増加
・家族形態の多様化、家族機能の変化、家族の関わりの希薄化など
による申立件数が増加
○後見受任要望への対応の停滞
・県内の職業後見人(弁護士、司法書士、社会福祉士等)人材の不足
・職業後見以外の第三者後見(法人・市民後見など)の必要性がある
これまでの取組に対する評価
○H21年度委託事業(中間報告)
・先進地視察終了、まとめ作業中
・県内権利擁護システムの構築や市民後見制度の創設について、
現状と課題を検討中
・企画委員会の開催(第1回:8/1、第2回:11/21、第3回:年度末)
・普及・啓発研修会(全3回)
東部・西部会場:H22.1頃、中部会場:12/20開催予定
<改善点>
・関係団体取組み状況の情報共有、連携の推進
・支援体制整備のための県内課題抽出・解決策の検討
・県民への制度普及・啓発
<課題>
・日常生活自立支援事業との関連性と併せ、一体的な関与必要
・市民後見、法人後見の普及啓発
・市町村長を巻き込んだ事業展開の必要性
・専門職後見受任者(供給源)の不足
・制度促進のためのバックアップ体制の整備
<最近の動向>
○鳥取弁護士会
・高齢者支援センターとっとりの設立(H21.12.7〜21.2.25)
高齢者を対象とした無料相談の実施(日弁連モデル事業)
○成年後見ネットワーク鳥取
・成年後見制度勉強会(東京大学と連携:文科省委託事業)
H20〜21年度:各1回勉強会開催(具体な後見業務)
対象者:会員及び関心のある者
H22年度以降鳥取大学カリキュラム内で対応検討予定
○家事関係機関と家庭裁判所との連絡協議会(H21.12.9開催)
・成年後見事件処理のための協議・関係機関との連携