○全国各地で大規模な災害が発生し、県民の不安が高まる中、地方創生を推進するためには、自分の命を守る「自助」、地域で助け合う「共助」の防災体制を確立し、県民誰もが安全・安心に暮らせる地域を実現する必要がある。
○しかし、少子高齢化、地域コミュニティの希薄化等により、地域防災の要である自主防災組織の活動に対する若年層の関わりが薄れ、役員の高齢化、防災活動の担い手不足等により、防災活動の継続が困難になりつつある。
○これまでの取組に加え、平成27年度に養成した女性や若者をはじめとした新たな防災人材を活用し、若年層、特に、子どもや子育て世帯の母親等の防災意識を高めるとともに、子育て世帯等の地域防災活動への参加促進等を図ることにより、県民一人一人による自助及び自主防災組織等による共助の取組を推進し、県民と共に地域の安全・安心を確保する。
(県の実施責任)
○県民に対する防災学習の推進は、市町村において、当該市町村内の住民に対して主体的に実施する責任を有していることはもちろんのこと、県においても、県内市町村の取組の総合調整を図りながらその取組を支援するとともに、自らも県民一人一人の災害に対する備えや行動の定着に必要な施策を実施し、全県に県民運動を推進する責任を有している。
(事業実施の必要性)
○新たに実施する『子育て世帯向け地域防災学習サポート事業(以下「サポート事業」という。)』は、「(1)イザ!カエルキャラバン!実施委託」と「(2)防災体験プログラム実施支援委託」で構成している。(1)は市町村等と協力して全県に県民運動を推進するための施策(全県事業)、(2)は市町村の取組を支援しながら地域における自助、共助の取組を推進するための施策(地域支援事業)として実施するものであり、既存事業と併せて、県の実施責任を果たすために必要な事業である。
(サポートスタッフ(新たな防災人材)の活用と役割分担)
○サポート事業の実施に当たっては、県と市町村に加え、平成27年度に新たな防災人材として養成した女性団体の会員や大学生等の女性や若者を中心とした「イザ!カエルキャラバン!サポートスタッフ(以下「サポートスタッフ」という。)」を指導者として活用し、3者で役割分担しながら市町村の枠を越えて、地域における自助及び共助の取組を支援しつつ、全県に県民運動を推進する。
[主な役割]
・県 県民に対する防災学習の機会の提供及び地域の防災学習の実施支援に係る体制整備(事業委託及び県内の防災人材の派遣調整並びに必要経費の負担)
・市町村 自主防災組織等に対するサポート事業やアドバイザー登録派遣事業の活用の働き掛け、当該事業等と連携した住民に対する防災研修会等の実施
・サポートスタッフ 防災体験プログラムの企画・運営、地域の防災学習の実施支援及び自主防災組織等への当該プログラムの実施方法の指導等