これまでの取組と成果
これまでの取組状況
メンタルヘルス対策は、一次予防、二次予防、三次予防に体系化し各種取組を実施してきたところ。平成26年度からは、職場環境づくりに注目し、ゼロ次予防と位置づけ展開してきた。
■ゼロ次予防:快適な職場環境づくり
職場のメンタル不全を予防するためには、職場環境づくりが重要であることから、総合安全衛生連絡協議会、衛生委員会、職場巡視や出前講座の実施により普及啓発を図ってきた。
■一次予防:メンタル不調の発生予防と啓発
・人材開発センターと連携した階層別研修の実施により各対象に適した内容の講義を行い、心の健康の重要性について啓発した。
・職員の一人一人が自己の心の状態に気づき、セルフケアが行えるようにストレス度チェック等を実施した。
・睡眠とうつの関係についても、平成24年度、平成26年度調査をもとに良好な睡眠確保について出前講座等により啓発した。
■二次予防:早期発見、早期対応
・過重労働者(時間外勤務月100時間以上の者)面接指導を行った。
・管理監督者研修により、早期発見や早期対応について具体例により対応方法を学んだ。
・所属職員のメンタル不調、休みがちな職員、いつもと様子が違うと思われる職員等の所属長等からの随時の相談対応をし、対応方法や職場環境について予防的介入を行ってきた。
■三次予防:復職支援と健康管理審査会の運営
・休職者の復職に向け、職場リハビリを実施し、健康管理審査会で復職の可否の審査や就業上の留意事項をもとに指導し、円滑な復職につながった。
・復職後の療養相談等により再発予防し、適切な療養となるよう支援した。
これまでの取組に対する評価
○メンタル不調者を減少させるため、対策を体系化し各種の事業を実 施してきた。とりわけ、ゼロ次予防として、快適な職場環境づくりへの取組は、反応性うつ状態(病)の増加している近年、欠くことのできない要因であり、意義が大きいと思われる。
○従来から積みかさねたメンタルヘルス対策の成果として、職場の管理監督者から、面接による気づきやいつもと違うサイン捉え早期介入のための面接依頼が散見されるようになったことは、研修会や出前講座の成果であると思われる。
○睡眠とうつの関係や職員への睡眠調査の結果から、目に見える分かりやすい指標として、「睡眠」を切り口にメンタルヘルス対策を進めていくことが重症化予防につながると思われる。更なる、啓発は必要である。
○メンタル不調を個人の問題と職場環境の問題とに整理してケースワークしていくことが必要であり、所属長等への助言指導を継続していくことが重要である。
○労働安全衛生法の改正によるストレスチェック制度の実施により、職員のセルフケア能力の促進となった。今後は、職場環境改善につなげる方法を検討していきたい。また、職員自らが相談を希望され、よりよりよいセルフケアを行えるような支援となっている。
工程表との関連
関連する政策内容
メンタル疾患の未然防止対策(発生予防対策の充実強化)
関連する政策目標
新規発生の減少と早期職場復帰、再発防止を図る
・ラインケアの充実を図り、健康管理担当との連携と職場支援
・職場環境づくりを促進し、メンタル不全者の発生を予防する
・セルフケア能力を高める