今年度内に国のICT基金補助金を活用し、電子処方箋の導入に向けて電子カルテシステム等の改修を行う医療機関等に対して改修費等の一部を補助する。
※医療DXの推進に関する工程表に基づき、国において令和7年3月末までに概ね全ての医療機関及び薬局での導入が目指されている。
⇒県内医療機関等から導入に向けた支援要望があることから、今回創設する補助事業により、導入を促進。
※本事業は国のICT基金補助金を活用している取組が対象(ICT基金補助金は年度内導入が要件)
(1)補助対象施設
県内病院、診療所、薬局
(2)補助対象経費
電子カルテシステム等の改修経費等(既存の電子カルテシステム、医師・薬剤師の資格確認のためのカードリーダー導入等)
(3)補助率
病院 1/6(上限額167〜1,003千円)、診療所 1/4(上限額61〜135千円)、薬局1/4(上限額64〜138千円)
※上限額は病床規模や整備内容によって異なる。
【補助のスキーム】 ※厚労省提示
大規模病院(200床以上)の場合(例:整備費6,022千円)
その他の病院(200床未満)の場合(例:整備費4,059千円)
診療所・薬局の場合(例:整備費542千円)
(4)要求額
68,058千円(財源:国2/3、県1/3)
(内訳)
区分 | 実施見込み | 要求額 | 備考 |
大規模病院(200床以上) | 1,003千円×6病院 | 6,018千円 | 今年度内に13病院のうち5割が取り組むと見込む |
中・小規模病院 | 676千円×15病院 | 10,140千円 | 今年度内に30病院のうち5割が取り組むと見込む |
医科・歯科診療所 | 135千円×180施設 | 24,300千円 | 今年度内に約600施設のうち3割が取り組むと見込む |
薬局 | 138千円×200施設 | 27,600千円 | 今年度内に約250施設のうち8割が取り組むと見込む
※既に約6割(150施設)が導入済み(今回支援対象) |
合計 | 68,058千円 | |
○電子処方箋(R5年1月から運用開始)の概要
- 国のオンライン資格確認システムを拡張し、現在紙で行われている処方箋の運用を電子で実施する仕組み。
- 従来紙の処方箋に記入していた処方内容と調剤内容を電子化。
- 処方内容と調剤内容を確認するシステム「電子処方箋管理サービス」をクラウド上に構築し、本システムを経由して医療機関・薬局間で情報をやりとり。
- なお、当面紙の処方箋による運用も可能。
○導入のメリット
【患者メリット】
・マイナポータル等で自己の処方・調剤情報を閲覧可能
・薬局への電子処方箋の事前送信により薬局での待ち時間の短縮 など
【医療機関等メリット】
・処方・調剤情報や重複投薬等の有無の確認が容易になり、不必要な処方・調剤や重複投薬などを防ぐことができる。
・電子処方箋を導入することにより、診療報酬による評価(医療DX推進体制整備加算)
・紙媒体が不要となり、処方箋の薬局への提出や薬局での調剤済み処方箋の保管等が電子的に可能 など
【電子処方箋の流れ】