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令和6年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:民生費 項:社会福祉費 目:社会福祉総務費
事業名:

鳥取県再犯防止推進事業

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福祉保健部 孤独・孤立対策課  

電話番号:0857-26-7859  E-mail:kodoku-koritsu@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
当初予算額 31,274千円 0千円 35,187千円 0.5人 0.0人 0.0人
当初予算要求額 31,274千円 0千円 31,274千円 0.5人 0.0人 0.0人
前年度当初予算額 30,428千円 3,899千円 34,327千円 0.5人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:31,274千円  (前年度予算額 30,428千円)  財源:国3/4、国1/2 

一般事業査定:計上   計上額:31,274千円

事業内容

1 事業の目的・概要

犯罪をした者等が適切な福祉支援等を受けることにより、再び社会を構成する一員となるようにすることで、再び犯罪を行うことを防止し、県民が安全で安心して暮らせる地域づくりを行う。

2 主な事業内容

(単位:千円)
細事業名
内容
要求額
前年度予算額
前年度からの変更点
鳥取県再犯防止推進会議【開催回数】年2回程度

【構成者】保護観察所、検察庁、各矯正施設等国の関係機関、更生保護等に取り組む民間団体等

【内容】第2期鳥取県再犯防止推進計画(R5〜9)の進捗管理、各団体の取組等にかかる情報の共有。

275
【内訳】
うち国庫137
うち県費138
(国1/2)
※地方交付税措置予定1/2
272
【内訳】
うち国庫135
うち県費137
(国1/2)
※地方交付税措置予定1/2
なし
地域生活定着支援センター運営事業(1)センター運営

【内容】福祉サービスや生活環境の調整を行う地域生活定着支援センターを運営する(個別支援検討チーム会議の開催、福祉サービスへのつなぎ、出所後の行政手続等の同行支援、地域移行後のフォローアップ等)。

【支援の対象者】
・刑務所出所予定者のうち、帰住先がない障がい者又は高齢者
・障がい又は高齢により福祉的支援を必要とする被疑者・被告人等

(2)委託事業者選定に係るプロポーザル審査会の開催(5年に1回)

30,657

【内訳】
うち国庫22,956
うち県費7,701
((1)のみ国3/4、地方交付税措置予定1/4)
29,865
 
【内訳】
うち国庫22,398
うち県費7,467
(国3/4)
※地方交付税措置予定1/4
+792
経費増見込みによる増、プロポーザル審査会経費の増
高齢者・障がい者以外の出所者等に対する相談支援体制の構築支援の手が届きにくい「地域生活定着支援センター」の支援対象外の者や満期釈放者、その家族等向けの相談体制の構築検討会
284
【内訳】
うち国庫141
うち県費143
(国1/2)
※地方交付税措置予定1/2
233
【内訳】
うち国庫116
うち県費117
(国1/2)
※地方交付税措置予定1/2
+51
※出席者の増加
市町村に対する再犯防止推進支援事業(1)市町村担当者等対象の研修会
(2)市町村等関係者・県との連携会議

 市町村等を対象に、関係機関との連携を図り、円滑に出所者等に福祉サービスを提供するため、研修会・会議を行う。

58
【内訳】
うち国庫29
うち県費29
(国1/2)
※地方交付税措置予定1/2
58
【内訳】
うち国庫29
うち県費29
(国1/2)
※地方交付税措置予定1/2
なし
合計
31,274
30,428

3 背景

○窃盗などで服役を繰り返す者の中には、障がいを認定されて適切な福祉的支援を受けることができていれば、犯罪に至らない者もいるとの意見がある中、平成18年1月の下関駅放火事件の被告人が放火の累犯障がい者であった。(累犯:懲役に処せられた者が、刑の終了または免除の日から5年以内にさらに有期懲役に処すべき罪を犯したとき、刑が加重される)
    ○必要とする福祉の支援を受けられなかった、または帰住先を確保できないまま、刑務所等の矯正施設を退所する高齢者、障がい者が数多く存在しているのではないかとの指摘を受け、厚生労働省は平成21年度から「地域生活定着支援センター」を各都道府県に整備する事業に着手。鳥取県では平成22年7月に設置して出口支援を開始。平成23年度末に全都道府県に設置された。

    ○平成28年12月に成立した「再犯の防止等の推進に関する法律」(再犯防止推進法)及び同年12月に閣議決定された「再犯防止推進計画」に基づき、鳥取県では、全国に先駆けて平成30年4月1日に「鳥取県再犯防止推進計画」(以下、計画という。)を策定。
    【第1期計画に基づき実施した主な取組】(計画期間:平成30年度〜令和4年度)
    ・国の機関及び県内の更生保護活動を行う民間団体等から構成される「鳥取県再犯防止推進会議」を設置・開催し、計画の進捗管理や情報共有、意見交換。
    ・平成30年度から令和2年度まで、法務省の地域再犯防止推進モデル事業を活用し、被疑者等への入口支援を行う「鳥取県社会生活自立支援センター」を設置。令和3年度以降は、出口支援を行ってきた「鳥取県地域生活定着支援センター」に「鳥取県社会生活自立支援センター」の業務を統合し、地域生活定着支援センターで出口支援・入口支援ともに実施している。
    地域での支援者拡充のため、県の再犯防止に関する取組・事例紹介や事例検討会を開催。

    ○令和5年3月に閣議決定された国の「第二次再犯防止推進計画」を踏まえ、令和5年4月に第2期計画を策定。
    【第2計画での主な取組予定】(計画期間:令和5〜9年度)
    ・「鳥取県地域生活定着支援センター」の支援対象外となる高齢者・障がい者以外の出所者等への支援体制の検討。
    ・市町村職員等向け研修及び関係機関・担当者会議を実施し、市町村の再犯防止推進施策を支援。
    ・第1期計画内で開始した事業の拡充、利用促進、周知。

    ○法務省では、地域・地方自治体での再犯防止を推進するための財政支援として、令和5年度事業から「地域再犯防止推進事業補助金」を創設した(補助率:国1/2)。

4 課題と対応策

○地域生活定着支援センターが実施する被疑者・被告人等への支援については、県内東部地区からの依頼が多く、中部・西部地区でもニーズがあるものの、十分に対応することが困難であったところ、令和3年度から予算を増額して相談員(社会福祉士)を1名増員し、中部・西部へ相談対応や周知の充実を図ってきた。同センターでは、中部・西部の弁護士を対象とした相談会や西部地区での事例報告会などを通して活動の周知に努めており、引き続き、市町村、弁護士、関係機関等に対して、より一層の周知や紹介を行い、支援が必要な対象者が同センターにつながることができるよう進めていく。

○保護観察が付されない満期釈放者の刑務所等再入率(令和元年・全国)は23.3%で、仮釈放者の10.2%と比べ2倍以上の開きとなっている。これは、頼る人がなく、孤独・孤立状態となった結果、再犯に陥ったことも一因として考えられる。また、地域生活定着支援センターの支援対象となる高齢または障がいのある出所者等以外についても、本県では専門支援機関はなく、同様の状態に陥ることが想定される。そのような者に対して、相談対応できる体制の構築が必要であり、令和5年度からその体制についての検討会を開始した。
※再入率:出所年を含む2年間で受刑のために刑事施設に再入所した者の割合。

○出所者等が地域に戻ったときに必要な福祉サービス等の支援を円滑に受けるために、市町村との連携や市町村への支援が必要であり、令和5年度から研修や会議を開催予定である。

○再犯防止に関する取組や意義については、関係機関や一般県民に充分に浸透しているとは言えず、引き続き周知・広報を図る必要がある。第2期計画の内容で拡充した、更生保護団体・国の機関・関係機関の業務紹介なども活用しながら、わかりやすい発信や機会を捉えての広報を行っていく。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

【事業目標】
◆犯罪・非行をした者を適切に福祉的支援へとつなげるとともに、地域社会で孤立しないよう、地域における支援体制を構築する。
◆第2期計画における成果指標:令和9年度末までに刑法犯検挙者中の再犯者数を基準値から20%減らす。(基準値443人(平成29年〜令和3年の平均値)→354人(令和4年〜8年の平均値))
※第1期計画では成果指標に「再犯者率」を用いていたが、母数である刑法犯検挙者数の増減に左右されること等から見直し。
※統計は法務省矯正局提供資料を使用

【第1・2期計画における主な取組】※孤独・孤立対策課所管分のみ
◆鳥取県再犯防止推進会議の開催(平成30年度〜)
県担当課からの事業説明や民間団体から現在の活動状況・課題等について説明、情報交換を実施。令和4年度においては、第2期計画の策定に向けて関係団体から意見をいただいて議論し、令和5年4月に策定。

◆鳥取県地域生活定着支援センターの設置・運営
刑務所出所者や被疑者等で福祉的支援が必要な者(依頼先からの相談案件)について、福祉サービスへのつなぎ(伴走支援)を実施。
※出口支援は平成22年度から、入口支援は平成30年度から実施(社会生活自立支援センターの期間も含む)。

◆高齢者・障がい者以外の出所者等に対する相談支援体制の構築にかかる検討会(令和5年度〜)
地域生活定着支援センターの支援対象者以外の出所者等に対する相談支援体制について、関係機関と検討会を2回開催(5年度は残り2回開催予定)。来年度も継続し、関係機関の連携を深めて機運を高めていき、体制の構築を目指す。

◆市町村職員対象の研修会及び連携会議(令和5年度〜)
住民に最も身近な基礎自治体として、福祉等の各種行政サービスを必要とする者、特にこうしたサービスへのアクセスが困難である者等に対して適切にサービスを実施する市町村への支援として、研修会及び関係機関も交えた会議を行う予定。

◆研修会の開催(平成30年〜令和2年度)
毎年度テーマを変えて、障がい事業所、高齢者施設、市町村、社協、ケアマネ等を対象に開催。

◆「社会を明るくする運動」の強調月間である7月にあわせて、県政だより及び新聞掲載を実施。

◆県庁で初めて鳥取刑務所作業製品の展示即売会を実施(令和2年度)。5年度も実施予定(3・4年度はコロナ禍の影響で中止)。

これまでの取組に対する評価

【成果】
○地域生活定着支援センター
刑務所等の矯正施設出所者で、保護観察所において特別調整の対象となった者に対する支援を行った。(令和4年度特別調整実施人数:13名)
※特別調整:高齢または障がいがあり、かつ、適当な帰住先のない受刑者等に対して、釈放後速やかに福祉関係機関等による適切な福祉支援を受けることができるようにするための特別の手続き。

○平成30年度、社会生活自立支援センターの設置
・それまで地域生活定着支援センターの支援対象ではなかった起訴猶予者、執行猶予者、罰金・科料を受けた者、非行少年等に対しても支援対象を広げ、福祉サービスの利用や居住先の確保などの支援を行うことができた。
・再犯者が刑務所で服役するケースでは、それまでにほとんどの者が不起訴処分を繰り返し受けている。刑務所服役してからの支援ではなく、その前の早い段階で支援につなげられる体制ができた。
※令和3年度以降、地域生活定着支援センターに業務を統合し、支援継続

○研修会
高齢者施設等の職員を対象として、鳥取県の再犯防止に関する取組及び犯罪・非行をした者等への福祉的な支援の実態に関する説明会を開催した。犯罪・非行をした者等が再び地域で生活する際の支援者(入所先、サービス利用先)の拡充に努めた。


○第1期計画における成果指標について
・再犯者率:平成29年の31.8%をピークに減少していたが、令和3年は28.3%となり、目標としていた20%には届かなかった。
・再犯者数:平成30年以降は減少したが、令和3年は、基準となる平成28年から1.2倍となった。
・要因:長引くコロナ禍等による影響のほか、初犯者数・再犯者数ともに減少傾向にあり、犯罪者数に占める再犯者数の割合が相対的に上昇している点も考えられる。
※統計は鳥取県警察本部「犯罪統計書」を使用

財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 30,428 22,543 0 0 0 0 0 0 7,885
要求額 31,274 23,263 0 0 0 0 0 0 8,011

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 31,274 23,263 0 0 0 0 0 0 8,011
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0